こんにちは!みっちーです。
今回は、男子をターゲットにした
ケンカ仲裁術を解説します。
男子トラブルの仲裁ミスや
先生としての関わり方のミスが
学級崩壊に一番
つながりやすいからです。
授業が成り立たない
ケガをされる
モノがこわれる
大人しい子が学校に来なくなる
などの教師にとっての
物理的な悩みのほとんどが
男子から引き起こされます。
授業妨害や
ケガの絶えないケンカは
男子が圧倒的に多いです。
本来、男子は扱いが単純なので
簡単に心をつかむことができます。
きちんと対応すれば怖くありません。
でも、扱いをまちがえた時の
爆発力が恐ろしいんです。
私が勤務していた学校で
学級崩壊が起きてしまったクラスは
全部、男子が大暴れしていました。
授業中に泣き叫ぶ
先生に暴言を吐く
休み時間は暴力は当たり前
授業なんてできない
『お母さんに言って
先生辞めさせてやる!』
➡︎本当に両親が怒鳴りこんでくる
おとなしい子は暴れる男子の
ターゲットにならないよう
ひっそりと過ごす
もしくは不登校になる
急に開かれた保護者面談では
黒板に先生1人
対面にたくさんの保護者
全員が先生をにらんでいる。
これは男性・女性・若手・ベテラン
関係なく、私は見てきました。
辞めたり休んだりして
担任に戻れなくなった
先生もいます。
私だったら耐えられません。
別にこんな目に合わなかった先生も
いるでしょう。
でも、そんな中堅の先生でも
つぶれていったのを
私は目の当たりにしています。
何とか助けようと必死でしたが
学年がちがうと助けようにも
しっかりとは助けられず
くやしい思いをしました。
でも6年目の時に
転機が訪れました。
自分の学年で学級崩壊の傾向が
見られる先生と組めたのです。
絶対、助ける。
そんな思いで
必死にサポートをしました。
アドバイスばっかりしてたら
しんどいだろうし。
でも、様子を見てるだけだと
学級崩壊が近づく。
様々な試行錯誤を繰り返し
何とか1年を終えました。
結果は
学級崩壊しませんでした!!
6年目の時に組んだ子は、
『1学期にあんなに苦しかった子が
こんなにも私の話を聞いてくれて
とてもうれしかったです』
『とりあえず終わってよかったし
子どもがうれしそうなんで
先生になってよかったな
と思います!』
と言ってくれました。
今まで子どもが成長するすがたに
全力を注ぐだーでぃでしたが
この時に
意識が大きく変わリました。
年度末に
『先生になってよかった』
と言える先生が見たい!
そう思うようになったのです。
うまく子どもを
コントロールできれば、
子どもは本当にかわいいです。
自分が仕掛けたことや
自分の言葉で成長する姿も楽しいし、
自分が思ってもいないところで
成長を感じることができる
とても素晴らしい職業だと
私は感じています。
みなさんも、ぜひ子どもと
素晴らしい時間を過ごして、
学校の先生というステキな人生を
過ごしてもらえたらと思います。
全学年の男子対応の基本です。
「先生になってよかった!」
と3月末に言える未来をつかんでほしい!
そうなれば、発信者として
とてもうれしいです!
それでは、どうぞ!
ケンカは両成敗である
ケンカは何があっても
どちらも悪いかもです。
AさんBさんがいたとして
10対0でAさんが悪かったとします。
それでも最後は、
お互いごめんなさいです。
【ケース】
時:20分休み前半
場所:ろうか
状況:かがいくんがひがいくんを
一方的に叩いて、
泣きながら怒っている。
人物像:
かがいくん
…感情が爆発する
手が出てしまう
ひがいくん
…感情豊か
手は出さないが
口が悪い
では、聞き取っていきましょう。
事実と気持ちは分けて聞く
【聞き取りスタート】
Bが俺のことをアホと
言ってきてムカついた!
俺、そんなこと言ってない!
ゲームの話をしてたの!
という話をしてきたとします。
トラブルの話を聞くときは
絶対に先生のスタンスとゴールを
話しましょう。
お互い辛いね
ケンカのゴールとして
二人はどうなりたいの?
先生は、二人がよく話を聞いて
お互いのかんちがいや誤解を
聞き合ってほしいですね
そしたら、また仲良くできるよ!
これがゴールです。
ゴールを意識させることで
『このケンカは解決する』
という希望を
子どもたちに持たせます。
ちなみに、先生は
どちらか片方の味方にはなりません
そうしたら、
片方の敵になっちゃうよね?
お互いの思いを聞いて
気持ちの整理整頓を手伝ってあげるのが
先生の仕事です
これがスタンスです。
絶対に片方の味方には
ならないでください。
次に、事実を確かめましょう。
でも子どもは事実よりも
気持ちを優先して話します。
まじめに聞いていると
事実が分からなくなります。
うんうんと親身になって
聞いてあげるふりをして
華麗に聞き流しましょう。
ちなみに
もし、子どもが泣いていたら
泣き終わるまで待ちます。
冷静にならないと
先生は話を聞けないよ
と伝えるためですね。
かがいさんに事実確認
何があったのか知りたいな
どっちが先に説明してくれる?
もし、2人同時に話したがった場合
興奮している方から話させましょう。
クールダウンを兼ねます。
話が上手にできなかったら
もう片方に
バトンタッチすればOK
OK!じゃあ、かがいくんから
お願いね。
ひがいくんの思いは
後で必ず聞くよ。
だから、今はかがいくんの
話を聞いてあげてね!
俺のことを
アホとかバカとか
言ってきた!
めっちゃ腹立った!
腹立ったからどうしたの?
腹立った時に
手を上に挙げたら
Bに当たった。
暴力じゃない!
は!? 暴力じゃん!!
今はかがいくんの順番だから
最後まで聞いてあげてね
ひがいくんの思いは
後で絶対に聞くから
この対応がものすごく大切です!
トラブル対応の原則は
話して良いのは1人だけ
子どもだけで話をさせると
感情が乗っかるので
収拾がつかなくなります。
だから、より興奮している方に
話させているんです。
冷静な方は
相手の話を聞く余裕があります。
先生と一緒に
相手の話を聞くように促しましょう。
腹が立つね。
それがものすごく嫌だから
つい、体が動いちゃうよね
しんどかったね。
でも結果的には、ひがいさんの体に
手が当たってしまったね
何回当たったの?
1回だけ
かがいさんは、
アホという言葉に
腹が立ってしまって
手をパッと上に上げたんだね。
その手がBさんに
1回だけ当たった
ということでいい?
うん
原則その2
聞き取った事実を復唱しよう
復唱することで
子どもも頭の整理ができます。
『俺はそんなことしたんだな』
と認識させる必要があるので
必ず復唱して
事実を確かめましょう。
これで一旦Aさんの聞き取りを終わります。
ひがいさんの事実確認
では次は
ひがいさんの番だね!
ここ約束!かがいさん。
あなたの話をひがいさんは
最後まで聞き続けました。
そのお返しとして
ひがいさんの話を最後まで
聞きましょうね
では、ひがいさんどうぞ!
バカとかアホとか言ったけど
それはゲームの話なんだよ
ゲームのキャラが
アホなことばかりしてるから
それが面白いって言った。
そしたらめっちゃ殴ってきた
そうなんだね。
ゲームの話をしていたんだ。
初めからゲームの話を
していたの?
初めは
ドッジボールの話をしてた
で、かがいさんが
ボールが顔面に当たって
痛かったって言った。
それを俺は
『ゲームの〇〇みたい!
あのキャラアホだよな〜』
って言ったら
かがいさんが殴ってきた
ドッジボールの話だね。
かがいさんの
顔面にボールが当たった
エピソードを聞いたんだね
で、ゲームのキャラと似てたから
あのキャラ アホだよな笑と
言ったんだね?
うん
事実確認が取れました。
会話の中で
かがいさんが勘違いをしてしまい
暴力をしたようですね。
ここから
二人のすれちがいを
修正していきましょう。
すれちがい修正
話はわかりました
やっぱり勘違いが
ありましたね。
思い当たることはありますか?
このように、トラブルの原因を
考えさせることが
とても大切です。
こうすることで、子どもは
トラブル原因の
あるあるを学びます。
学びを積み上げると
自分達でトラブル解決が
できるようになります。
だーでぃは、2年生が
3学期になる頃には
ほとんど自分達で
ケンカを解決できたすがたを
見てきてます。
『先生、話し合い入ろうかー?』
『だいじょーぶー!』
って感じでした笑
話をもどしましょう
話はわかりました
やっぱり勘違いが
ありましたね。
思い当たることはありますか?
ゲームのキャラのことを
アホって言ったけど
かがいさんのことを
アホって思わせた?
そうですね。
ここまでわかる?
かがいさん
うん
そうだね。
ひがいさんは
かがいさんを
バカにしてないみたいだよ
そうだったんだ
で、もう一つおかしいことがあります
暴力のレベルが
すれちがっているんです。
かがいさんは1回だけたたいた。
ひがいさんはたくさんたたかれた
と言っています。
話は解決しましたが
ひがいさんは暴力を受けています。
ここをはっきりさせておかないと
後になって
『実はちがうところがある!』
と保護者と共に
怒鳴りこんでくるケースがあるので
ちゃんとやりましょう。
ここで大切なのが、傍観者の存在です。
当事者よりも傍観者
暴力系は、なかなか素直に
事実を認めません。
なぜなら、暴力は
誰がどう悪いのかが
はっきりしているからです。
だから、かがいさんは
めちゃくちゃ怒られてしまうのが
想像できてしまいます。
少しでも自分が怒られるレベルを
下げたいという思いがあります。
だから、大したことしてないですよ?
というアピールをします。
ひがいさんからしてみたら
納得いかないですよね?
だから、ケンカを目撃したという
客観的な事実が必要なのです。
ここの目撃談が
のちに保護者に納得してもらえる
材料にもなります。
『私の子はやっていないって
言っているのに
先生に決めつけられた!!
とても傷ついている。
どうしてくれるんだ!!』
となっても、客観的なお話も
もちろん伺ってますよ。
と反論ができるわけですね。
では、最後に
見てたちゃんから
聞き取りましょう。
見てたちゃん。
かがいさんは
何回くらい叩いてた?
1回ではなかったです
大体、何回くらい?
うーん。3回くらい?
ひがいさんは
3回くらいでした?
大体、そうだったかな
だそうですが
かがいさん
どうですか?
絶対、1回!
そうなんだね。
でも、さっきの勘違いのこともあるよ
もしかしたら2回くらいは
やっちゃったかも…?
ということはない?
あー。もしかしたら2回くらいあるかも…
うんうん。
じゃあ2回も3回も変わらないよね
たたいたてしまったという
事実が大切なんだ
無事、かがいさんの発言を
修正できましたね。
文の途中にあった
『もしかして』は
ものすごく便利な言葉です。
なんとなく
罪が軽くなりそうな気が
しませんか?
実際には軽くなりませんが
こうして子どもに
逃げ道を作ってあげましょう。
上手にごめんなさいをしよう
整理できたね。
今回、お互いの良くなかったところは
どこだろう?
先に言えるよ!という人?
はい!
では、どうぞ!
アホって言葉で
勘違いさせて
ごめんなさい
Aさんは謝れる?
うん。
僕も何回もたたいて
ごめんなさい
納得できたかな?
後で、これちがう!!
っていうのは無しだよ。
今しか言えないよ?
大丈夫?
大丈夫!
大丈夫!
後からごちゃごちゃ言うのはなし!
というのがとても大切です。
きちんとその場限りの
ケンカに収めましょう。
いや〜。しょうもなかったですね笑
でもこのしょうもない話も
子どもからしたら大問題なんです
これをテキトーにするから
信頼を失うんです。
面倒くさいけど、ケンカは大事
ケンカは子どもの発達においてとても大切です。
主張する力
状況説明力
非を認める力
相手を思いやる力の育成
次のチャンスをもらう心
次のチャンスをあげる心と
子どもにとってのメリットを
挙げていけばキリがありません。
ケンカのしすぎは毒ですが
めくじらを立てて
防止するものでもありません。
教師として余裕を持って
話に入りましょう
うまく解決してあげると
信頼をどーん!と得られる
ボーナスステージでもあります。
くじけず、付き合ってあげてくださいね。
ここまでご覧いただき、
ありがとうございました!
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